「上方漫才協会大賞って、M-1やTHE SECONDとは何が違うの?」「“上方漫才大賞”と同じ?」と混同しがちなこの賞ですが、実は“劇場の一年”が色濃く反映される、かなりユニークな表彰です。
この記事では、上方漫才協会大賞の基本(いつ・どこで・誰が対象か)から、選考の仕組み、どんな賞があるのか、そして歴代の「大賞」受賞者までを一気に整理します。

上方漫才協会大賞とは何か
上方漫才協会大賞は、上方漫才協会が主催する表彰イベントで、例年1月に大阪・なんばグランド花月(NGK)で授賞が行われます。
ポイントは、テレビの露出だけでなく、劇場での活躍や“上方漫才への貢献”も含めて評価されること。
いわゆる「その日いちばんウケた漫才」だけで決めるというより、前年の一年間の働きが“総合的に”見られるタイプの賞です。
いちばん大事な「大賞」はどうやって決まる?
上方漫才協会大賞の中心は、やはり「大賞」です。
大賞は、各分野のプロデューサーが前年に活躍した芸人を複数組推薦し、その推薦枠(ノミネート)をもとに、審査会で「活躍」「貢献」など様々な観点から決定されます。
近年はノミネートの母数が大きく、最新回(第十一回)では47組が大賞ノミネートとして挙がったうえで、最終ノミネートが絞られて大賞が決まりました。
ここがこの賞の面白いところで、劇場の空気を知る人ほど「今年の“現場の強さ”はここに出るよね」と納得しやすい選び方になっています。
「新人賞」は当日のネタバトルで決まる
もう一つの目玉が新人賞です。
新人賞は「芸歴5年目以下」の芸人が対象になり、各劇場のネタバトル成績などをもとにノミネートが選ばれ、授賞イベント当日にネタバトルで受賞者が決まる形式が基本です。
つまり新人賞は、“その日の一本”の強さが直結しやすい賞でもあります。
ほかにどんな賞がある?(特別賞・劇場賞・話題賞・文芸部門賞など)
回によって細部は変化しますが、近年は以下のような賞が並びます。
- 特別賞:その年に特筆すべき活躍・功績があった芸人へ
- 劇場賞:一年を通して劇場を支えた芸人へ
- 話題賞:メディアや活動面で話題性が高く、漫才の発展に貢献した芸人へ
- 文芸部門賞:台本や表現方法など“ネタ作り”の観点で優れている芸人へ
さらに第十回では、コント作家・演技など別軸を讃える賞や、功労的な賞なども追加され、表彰の幅が広がりました。
「漫才師の一年」を、ネタ・劇場・メディア・裏側の制作面まで含めて見ようとしているのが、この賞の特徴だと言えます。
歴代「大賞」受賞者一覧(第1回〜第11回)
「大賞」だけをまず押さえたい方向けに、歴代受賞者を一覧にしました。
| 回 | 授賞年(開催日) | 大賞 |
|---|---|---|
| 第1回 | 2016年(1/11) | アインシュタイン |
| 第2回 | 2017年(1/9) | 吉田たち |
| 第3回 | 2018年(1/8) | トット |
| 第4回 | 2019年(1/14) | 見取り図 |
| 第5回 | 2020年(1/13) | ミキ |
| 第6回 | 2021年(1/11) | ミルクボーイ |
| 第7回 | 2022年(1/10) | すゑひろがりず |
| 第8回 | 2023年(1/9) | 天才ピアニスト |
| 第9回 | 2024年(1/8) | ダブルヒガシ |
| 第10回 | 2025年(1/13) | ドーナツ・ピーナツ |
| 第11回 | 2026年(1/12) | エバース |
この並びを見ると、「劇場発で強い」「賞レースでも結果を出す」「現場の支持が厚い」といったタイプが着実に積み上がっているのが分かります。
よくある勘違い:「上方漫才協会大賞」と「上方漫才大賞」は別物
名前が似ているので混同されがちですが、この記事で紹介している上方漫才協会大賞と、ラジオ大阪などで長く続く「上方漫才大賞」は別の賞です。
検索すると受賞者一覧が混ざって見えてしまうことがあるので、どちらの賞の話題なのかをしっかり確認しましょう。
観る方法は?配信がある年も
授賞イベントはNGK開催が基本で、年によっては配信チケットが用意されることもあります。
「最終ノミネートの空気感」や「受賞コメント」を追いたい人は、公式の案内(FANYや劇場サイト)をチェックしておくと追いやすいです。
この賞は“劇場の一年”を知る最短ルート
上方漫才協会大賞は、M-1のように一夜でドラマが完結する賞というより、「劇場を中心に積み上げた一年」を見える形にする賞です。
歴代受賞者を追うだけでも、その年の“現場の勢い”が見えてくるので、賞レース好きの方ほどハマりやすいと思います。
次に劇場で観る漫才が、ちょっとだけ立体的に見えるはずです。

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