第76回NHK紅白歌合戦の「歌手別視聴率」で1位になったのは松田聖子さんでした。
歌唱中の最高値は午後11時38分の39.9%(関東地区・世帯)とされ、年末の“最後の最後”で視聴者の心をつかんだ形です。
では、なぜ松田聖子さんのステージがここまで刺さったのでしょうか。
この記事では、数字の意味(見方の注意点)を整理しつつ、紅白で注目されたポイントを分かりやすくまとめます。
※視聴率は測定条件(地区・世帯/個人・指標)で見え方が変わるため、ここでは主に「関東地区・世帯」の歌手別データとして伝えられている内容をベースにしています。
歌手別1位は松田聖子、39.9%は「23時台の頂点」
歌手別視聴率のトップは松田聖子さんで、歌唱中の午後11時38分に39.9%を記録したと日刊スポーツが伝えています。
さらにスポニチも、紅白全体の瞬間最高が「白組優勝発表」の午後11時44分で40.7%だったことを紹介しており、23時台後半に視聴が強く集まっていた流れの中で、松田聖子さんが“歌手としての頂点”を取った、という構図が見えてきます。
ここで大切なのは、「1位=番組全体の最大瞬間」という意味ではない点です。
番組全体の最大瞬間(優勝発表)とは別に、“歌唱中”で最も高かったのが松田聖子さん、という理解が一番正確です。
そもそも「歌手別視聴率」って何?数字の見方を整理
「歌手別視聴率」は、歌手が歌っている時間帯の中で、どのくらい視聴が集まっていたかを見る指標として話題になります。ただし、いくつか注意点があります。
- その歌手“だけ”の評価というより、出演時間帯(特に23時台)や番組の流れの影響を強く受けます
- 「平均」ではなく「その歌唱中の最も高い時点(最高値)」として扱われるケースが多く、数字が派手に見えやすいです(今回も“歌唱中の午後11時38分”として示されています)
- 年末は家族視聴や“つけっぱなし”もあるので、視聴率=満足度ではありません(とはいえ、注目が集まった大きな材料にはなります)
この前提を置いたうえで、「では、なぜ松田聖子さんの場面で数字が最も伸びたのか?」を見ていくと、紅白ならではの“刺さる要素”が重なっていたことが分かります。
松田聖子が刺さった理由①「番組ラストの特別企画」という配置が強い
今回の松田聖子さんは、紅組白組の対戦後、番組の最後を締めくくる“特別企画”として登場しました。
スポニチは、番組ラストにNHKホールで「青い珊瑚礁」を披露する予定だと伝えています。
実際に日刊スポーツも「紅組と白組の対戦終了後、番組のラストにステージに立った」と書いており、この“最後に出てくる”配置そのものが、視聴が集まりやすい条件でした。
紅白をリアタイする人は「結果発表まで見たい」「最後の締めまで見届けたい」という動機が強いので、ラスト枠はそれだけで強い。
そこに“レジェンド級の特別企画”が乗ったことで、視聴の集中が起きやすかったと考えられます。
刺さった理由② 披露曲が「青い珊瑚礁」=原点回帰の物語がある
披露曲は「青い珊瑚礁」。1980年の初出場時に歌唱した曲であり、松田聖子さん自身も「大切な原点と言える曲」とコメントしています。
紅白は“その年のヒット曲”だけでなく、「その人の物語」を見にいく番組でもあります。
今回の「原点に戻る」構図は、
- 昔から知っている人には刺さる(記憶が一気に戻る)
- 名前は知っている世代にも分かりやすい(曲が象徴的)
- 初見に近い層でも“名曲枠”として受け止めやすい
という強みがありました。
刺さった理由③ 5年ぶり出場×放送100年×デビュー45周年の“記念イヤー”が重なった
今回の出場は2020年以来5年ぶりで、しかも「放送100年」の節目、さらに松田聖子さんのデビュー45周年というタイミングでした。
「今年の紅白は放送100年だから、最後に“象徴”が来るかも」という期待感は、ライト層にも伝わりやすい空気でしたし、長年のファンにとっては“記念イヤーの答え合わせ”のような意味もあったはずです。
年末特番は“理由がある出演”が強く、今回の松田聖子さんはその条件を満たし切っていました。
刺さった理由④ 「世代をつなぐ」曲の強さと、年末の視聴行動
20〜30代の方でも、親世代や上の世代が松田聖子さんを好きで、家で曲が流れていた…というケースは少なくないと思います。
年末年始は実家や家族時間も増えやすく、「家族の誰かが知っている曲」が、チャンネル固定の理由になりやすいんですよね。
スポニチは今回の紅白について、中高年層を意識した制作の狙いが当たり、ベテラン勢が高視聴率をマークした流れを紹介しています。
松田聖子さんの「青い珊瑚礁」は、その“土台ができたところに、最大級の象徴を置く”役割を果たしたように見えます。
上位には誰が並んだ?「終盤にピーク集中」の傾向もチェック
日刊スポーツによると、松田聖子さんが1位(39.9%)で、2位は白組トリのMrs. GREEN APPLE(39.4%)。3位には21時台に登場したAKB48(37.1%)が入ったとされています。
またスポニチは、27年ぶり出場のTUBEが36.4%、矢沢永吉さんが36.0%だったことにも触れています。
この並びから分かるのは、「23時台の終盤組が強い」という“時間帯の傾向”と、それでもAKB48のように21時台で上位に食い込む“例外的な山場”があった、という2点です。
つまり今回の紅白は、
- 基本は終盤に視聴が集まる
- ただし、早い時間にも強い山場を作れる
という、メリハリ型の回だったと言えそうです。
松田聖子の紅白1位は何を示す?私の見方
私が「松田聖子さんが歌手別1位になった意味」として一番大きいと思うのは、紅白が“新しさだけで勝負する番組”から、「記憶・物語・共有体験」をより重視する方向に寄ってきている点です。
もちろん、今年のヒット曲を楽しみにしている視聴者もいますし、若い世代の人気アーティストが数字を伸ばす場面もあります。
ですが、最後に最も視聴が集まった歌唱シーンが「原点曲の特別企画」だった、という事実は象徴的です。
来年以降も、
- “今年だけの理由がある特別企画”
- 世代を横断する代表曲
- 番組の最後を締めるストーリー
この3点を満たすカードが、紅白の視聴率を動かす鍵になりそうだと感じました。
まとめ
紅白の歌手別視聴率1位は松田聖子さんで、歌唱中の最高値は午後11時38分の39.9%(関東地区・世帯)とされています。
番組ラストの特別企画という強い配置、披露曲「青い珊瑚礁」による原点回帰、放送100年&デビュー45周年&5年ぶり出場という“記念の重なり”がそろい、年末の視聴行動とも噛み合ったことが大きな要因だと思います。
紅白の「山場」を振り返るうえで、今年を象徴する一幕になりました。

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